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2025.12.1

訪問介護および通所介護事業所に対し、最大50万円の補助金を支給

厚生労働省は、訪問介護および通所介護事業所に対し、最大50万円の補助金を支給する施策を発表した。
補助対象は移動経費や夏季の暑さ対策にかかる費用であり、物価高騰下における介護サービスの継続を支援することを目的としている。
 
●政府の決定と背景
政府は2025年11月28日、介護事業所の運営を支えるための補正予算案を閣議決定した。
厚労省はこの中で、訪問介護事業所には最大50万円、通所介護事業所には最大40万円を支給すると明らかにした。補助金の総額は278億円に上り、燃料費や光熱費の高騰による経営圧迫を緩和する狙いがある。
 
●補助の対象と具体例
補助金は主に以下の経費を対象とする。
・移動経費 :訪問介護における日々の訪問や送迎に必要な交通費
・暑さ対策費:ネッククーラー、冷感ポンチョ、スポットエアコン、サーキュレーターなど、職員の熱中症予防に資する備品
○訪問介護では延べ訪問回数に応じて補助額が設定され、200回以下は30万円、201回以上2000回以下は40万円、2001回以上は50万円とされる。集合住宅併設型は一律20万円である。
○通所介護では延べ利用者数に応じ、300人以下は20万円、301人以上600人以下は30万円、601人以上は40万円とされる。
 
●その他の支援策
厚労省はこのほか、介護施設に対して定員1人あたり6000円の補助を行うほか、居宅介護支援など他のサービス事業所には1事業所あたり20万円を支給する方針を示している。
 
●今後の展望
今回の補助金は臨時的措置であり、詳細は補正予算成立後に公表される予定である。
厚労省は、物価高騰や気候変動の影響を踏まえ、介護現場の持続可能性を確保するための支援を強化する姿勢を示している。
 
●総括
以上のように、厚労省は訪問介護・通所介護事業所に対し、最大50万円の補助金を支給し、移動経費や夏の暑さ対策を支援する施策を打ち出した。
これは介護サービスの継続性を守るための重要な措置であり、現場職員の安全確保と事業所の経営安定に資する政策である。